HNチャンガーの
考えるパン屋
第2話 四角い”メロンパン”
 5月に入り、だんだんと暑くなってきました。パンを焼く窯の前はすでに40℃位あって、汗ダクダクで仕事をしなくてはなりません。「やせるかな」と思いきや、仕事終わりのビールが旨くて、やせるどころか減るケハイもなし。むしろ、ビール飲みたさにパンを、焼いているのかも・・・
(^_^;
 
パンを作るのも大変ですが、もっと、大変なのはお客さんを飽きさせないように、新作パンを考えることです。うちの店では「基本的なパンをより美味しく」をモットーにしていますが、そうはいっても、毎日同じでは、お客さんも飽きるし、作っている方も飽きてくるので、新作パンを探すわけです。

(・VV・,,,)

 特に悩ませられるのが、惣菜パンと菓子パンです。
 しかし、パン業界的にこの二つのパンはもうやり尽くされた感じが強く、ぺんぺん草も生えてなさそうです。私も他のパン屋さんをのぞいては、新作を探しますがなかなか
「これは!」というパンにめぐり合えません。

 新製品と言えば、コンビニやスーパーは商品の入れ替えが早く、惣菜パンや菓子パンの新作を見かけますが、棚に定着するとなるとなかなか難しいようです。

 以前、大手製パンの商品開発の人と話したことがあります。彼によると企画会議が毎週1回はあって、そのたびごとに20種類ほど新作パンを考えなくてはならないらしいです。厳しい会議を通過してお店の棚に並ぶ新商品ですが、生存競争に勝つパンはわずか。



なかなか厳しい世界ですね。



 まあ、個人のお店はそんなに厳しくもないのですが、それでもかなりの試作品を作ってきました。そして、いつか、アンパンやカレーパンのようなパンの大定番を作ってみたいな、と思っています。
 で、今回の試作品は「四角いメロンパン」だったのですけど、見事に失敗です。サイコロ形のメロンパンを作ろうと、意気込んでみたのですが・・・外はボロボロ、中身は生焼けのヒドイものでした。
新商品開発は高い壁があるものです(泣)

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