きまぐれトリル

第二楽章

最近、いい経験をしたので少しお話したいと思います。

  ちょっとしたお店で出会ったお医者さんが、介護の必要なお年寄りや、パートナーを亡くされた方のために楽しい催し物を計画されていて、私も参加することになりました。

 音楽が心のオアシスとなるように、あれこれ考えて歌とピアノのコラボレーションをすることにし、童謡や坂本九さん、美空ひばりさんからチャイコフスキーまでいろんなジャンルの演奏しました。音楽以外にも日本舞踊や特別ゲストのばってん荒川さんのショーも催されました。

 病気と背中合わせの毎日で、通院が億劫になったり、ふさぎこみがちな患者さんと接しているうちに、一日楽しく過ごしてもらって、明日からの生きる活力となれば・・・ と、そのお医者さんは考えられて、もちろん無料でご招待されました。
 どうやってコンタクトを取られたのか、お忙しいばってん荒川さんを呼ばれて、それはそれは笑いの渦!!皆さんはとても喜んで帰られたことでしょう!

  500人ほど入るホールに介護を必要とする方やお年寄りがほぼ満席でしたので、施設にお勤めの方や、ヘルパーさんなどたくさんの方にボランティアとして参加していただきました。

  会場で体調が悪くなったときに備えて、常に会場の両側に人を配置したり、お手洗いなども一人に一人つくように配慮してあり、私は演奏することしか出来ませんが、そういう光景を見て人は人に支えられて生きているんだなぁ、と皆さんに教えられました。
 私の演奏がどれほど喜んでいただけたかは分かりませんが、誰かのために演奏できることは幸せなことだし、さらに勉強しよう!と心新たにしたところです。

 ちょっとは専門的なことも・・と思い、作曲家についての雑学です。背の高い作曲家は?・・・というとベルリオーズ、リスト、シューマン、ヴェルディなど比較的大柄だったらしいですが、リムスキー=コルサコフがどうも一番の高かったらしいです。逆に一番低かったのはシューベルト。ちなみにヴェルディは政治家もやった作曲家で、リストは相当のハンサムで、ピアニストとしても素晴らしい技術を持っており、演奏会では多くの女性がリストの演奏を聴いては失神していたらしいです。
見てみたかった・・・!

 今回は、はじめにお話した催し物で演奏した、エルガーの「愛の挨拶」を弾いてみました。


 

次回は、6月下旬頃の予定です。
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コラムの著者
(ナチュラル) さん。 八代で活躍中の音楽家・ピアニスト。