けんちゃんの行け!!麺

第 8 話 肉まん

 今でこそあんまんは、表面がツルツルで
肉まんは、ヒダが付いていますが
昔のは、どっちもツルツルでしたよね!

 子供の頃、絵本で「西遊記」の猪八戒が
ヒダのついた美味しそうな饅頭を食べてる絵がありました。
上のほうにヒダがあり、赤く色が付いていました。 この一つに孫悟空が化けているところの絵だったと思います。
 中華蒸篭で湯気の立った饅頭がおいしそうで、 ものすごく食べたくなって印象に残りましたが、探しても探してもそんな饅頭は売ってなくて何時しか忘れていました。

 ある日、雑誌の中に「大龍包を作ろう!」とかいう題がありました。
本当は小龍包(ショウロンポウ:具と一緒にスープも入っています)なんですが、 作ってたら大きくなったから大龍包だ〜!
という内容でした。

 これを見て「猪八戒の饅頭だ!」と思いました。
実際に作ってみると皮に穴があき、スープが漏れて
皮も硬くて不満足でした。 それに饅頭ではない!
 膨らませるには、パンのように醗酵させたら良いのか?
色々、本をあさっていると丁度「きょうの料理」で 「点心・飲茶」の特集をやっているのを見つけて作りました。
 ネギと生姜を刻み、水につけて「ネギ生姜水」を作り
挽肉に混ぜると臭みが消えます。良い香りです。
この香りを嗅ぐと今でもその時の気持ちを思い出します。

 強力粉と薄力粉を混ぜて?中力粉を使えば良いじゃん!?
ドライイースト、ベーキングパウダー、砂糖、塩、ラードを混ぜて
コネコネコネコネ!
 濡れ布巾を被せ、レンジの醗酵で醗酵させると、
ふっくら!鏡餅状態!何か儲かった気持ち(^▽^)
これを潰して餅のように丸めて麺棒で丸く伸します。
包み方は?動きの無い写真ですから分かりづらい。
とりあえず一箇所を被せ、となりの皮を順に被せていきました。
これをしばらく休ませて、後は蒸すだけ。

 ここで、大発見!我が家には蒸し器が無い!!

 親に聞くと、鍋底に敷く丁度パラボラアンテナのような
折り畳み式の簡易蒸し器を出してくれました。
その間にも発酵は進み膨らむにつれ蒸す前から口が開いてしまいました
何故!?
 それでも腹に入れば同じと食べてみると感激でした。
発酵した皮の香り!挽肉に入ったネギと生姜の香り!

 後は包み方だけ!
これはかなり時間が掛かりました。
 テレビの「さすらいの食いしん坊」とかグルメ番組をビデオに撮り包むシーンがあると、そこを何回も何回も繰り返し見て研究しました。

 最近になってやっと、子供の頃からの念願である「蒸篭から湯気の立った肉まん」を
頬ばりながら、本格的中国茶器で中国茶を楽しんでいます。
でも、チョッと横腹が猪八戒になりかけています( ̄ー ̄)ニヤリッ

次回は、ラーミェンです。

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