けんちゃんの行け!!麺

第 11 話 自給自足

 僕の料理の根底には、「自給自足」とか「サバイバル」とかに対する
憧れがあると思います
小学生の頃、テレビで「冒険ガボテン島」というのを、やっていました。
(誰も知らないだろうな〜(^▽^))
早い話、「十五少年漂流記」の現代版のような内容です。
「ロビンソンクルーソー」みたいに無人島に流れついて、
サバイバルするのが夢でした。

 ノストラダムスの大予言とかの影響で、
世紀末に文明が崩壊した世界が舞台の物語も好きでした。
「未来少年コナン」とか(^▽^)

 パンに凝った時にも、イースト菌くらいスーパーでも売っているのに
イースト菌自体を自分で培養できないと気が済みませんでした
干しブドウ(オイルコーティングしていない物)を数日、水に浸し
泡立ってきたら小麦粉を混ぜ、一日寝かせ、
翌日、膨らんだ生地を元種にして新たに2倍の生地を加えて・・・
これを繰り返して菌を鍛えていくのです。

 何で、ココまでやるか?
やっぱり、根底に無人島に流されても文明が崩壊しても
ゼロの状態からでも、パンを作ってやる!
というような妄想があるんでしょうね。
ちなみに、石臼の構造も勉強しました。

 とにかく、原材料から自給できないと気がすまなかったですね。
田舎の山奥で畑を耕しての完全自給自足の生活に憧れてました。
畑を作って野菜を栽培したいと思っていましたが、
いかんせん畑が無いと思っていた中学生のある頃、
ふと、学校の花壇が手入れもされずに
ほったらかしにされていることに気づきました。
これは、有効に使わないと♪
しかし、土が悪い。運動場と同じ赤土です。
これではいかんと、土壌改良からはじめました。
そうこうしているうちに、親友のM君、学級委員長のY君、N君が
参加してきました。
とにかく、土が痩せている。
皆で校庭の裏の落ち葉や、松井神社の落ち葉や腐葉土など
ホウキでかき集め、腐葉土をバケツに入れ、落ち葉で隠して運び、
花壇の土に混ぜ込みました。

 傍目で見ていると奉仕活動をしてるように見えたでしょうが、
実は畑を作っていたんです(^▽^)
人目をさけ、土を掘り起こし、腐葉土を隠して運んだり、
何だか映画の「大脱走」の気分でした。
四人だと作業が早い!
両隣の花壇に比べると、黒っぽく土が肥えてきました。
どうせ、他の花壇も使わないから畑にしようか?などと話しながら
いよいよ、種まきです。
学生ですから1年で進級します。
少しでも回転が良いように二十日大根など、
収穫の早いものを植えることにしました。
種を買いに行くとメキャベツとか変わった野菜の種とかも売ってあり、
次の栽培計画を立てたりしました。

 最初の二十日大根が双葉から本葉に替わった矢先のことでした。
畑に水撒きをしていた学級委員長のY君が、ホームルームに遅れてきたのです。
おどおどとした態度で・・・・
花壇の水撒きなんて良いことをしてきたのに、
おどおどしているなんておかしい!と担任の女の先生に問い詰められ、
あえなくばれてしまったのです。
女の勘というのも怖いですが、M君もどうしてあんなに勉強できるのに、
気が効かないかな〜、┐( ̄ヘ ̄)┌  
怒られはしませんでしたが、「上村君は、終戦後初めて学校を畑にした男」と
大笑いされてしまいました。

 せっかく作った畑に花を植えさせられ、
これじゃー自給自足じゃなくて自業自得の奉仕活動だ〜
花なんか食べられないのに。
せめてカリフラワーにしてくんないかな?
「大脱走」でも最後はこんな感じだったな〜
まぁ!花壇はココだけじゃないさ♪
と先生の目の届きにくい花壇を物色していると
今までほったらかしだったすべての花壇に、
花を植えられてしまったのでした・・・(#/__)/ ドテ

 今では、現実的に考えて、自給自足は難しいと思います。
例えば、リンゴをたった1個食べるにしても、
リンゴの木を一本植えなければならないし
その世話をしなければならないのです。
膨大な労力がかかります。
それより、その道のプロを探してルートを確保した方が、
良い物が手に入りますし、
そんなこだわりの人に会ったり、話したりするのが楽しいです。

 でも、もし食糧難の時代が来たら学校の校庭をそば畑にしてやる!
とひそかに狙っています(^▽^)

 次回は年が明けてからのお話になります。
来年も「へぇ〜」という話題を提供していきたいと思いますので、
ますますのご愛好宜しくお願いします。
 
注目の来年一発目は「お好み焼き」です。

あっ!それと、大晦日には年越しそばをお忘れなく・・・(#/__)/ ドテ

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